取り付け前に必要な加工は終わったので、いよいよ純正との交換作業をしてみます。まずはキャリパーから外します、赤〇のヘキサゴンボルトを内側から2ヶ所外すのですが、上側は問題がないのですが、下側(黄線部分)にはソケットレンチが入る余裕がありません。そこで、トネ(TONE) 超ロングヘキサゴンソケット 4H-14L150 二面幅14mmを買って外しました。当たり前ですがこのボルトは異常に強く締まっているので、ソケットレンチにパイプを被せて延長した程度では回りません。そこで、全長600mm延長の超ロングスピンナハンドルバー (ブレーカーバー)を買ってやっと外しました。。
前の画像では既にローターが外れていますが、ローターを留めているボルトを1ヶ所外し、ハンマーでコンコン叩けばハブから外れてきます。そして代わりに、この380mmローターを取り付けます。選んだベルハウジングの色は素のアルマイトシルバーです。この部分はキャンディレッドとかの派手な色を選ぶ人がいますが、私は好きではありません。
次にキャリパーサポートを取り付けます。画像1で外した純正キャリパーの位置に取り付けることによって、大きいローターと純正ローターの位置関係を調整するためのものです。他車のブレンボ製キャリパーなどを流用して取り付ける場合には、このキャリパーサポートの精度が非常に大切です。
この部品の精度が甘くてキャリパーとローターのクリアランスが斜めになったり、左右のパッドとの隙間が違うとブレーキの鳴きや、片効きやパッドが異常摩耗したりします。多少の隙間調整は付属のシムをボルトに通して調整が効きますが、大きくても左右1mm程度しか調整幅がないので、イニシャルのでき次第となります。私の買ったこのCEIKAというメーカーのモノは、仮り組ではバッチリでしたが、左フロントのボルト全てをキッチリ締めると、ブレーキパッド交換用のボルトを外しても、パッドは抜けませんでした。これを修正するためにサポートを加工しましたので、あまり良い出来ではなかったですね。
いよいよキャリパーを取り付けますが、最初はブレーキパッドは付けないで、実際のピストンとローターの隙間をシムで調整していきます。このCEIKAのロゴはイヤだったので、付けないで制作してくれないかと問い合わせましたが、それはできませんとのことでしたので、しかたなくロゴカラーは黒で注文したものです。ロゴは後に潰して違うものにすれば良いと思っていました。その場合ロゴ部分が凸状に膨らんでいれば削るのは簡単だろうと考えていたのですが、現物は凹状になっていました(-_-;) まあ、今回はとりあえず組み込むことを考えることにします。
リアはこんな感じです。ローターのサイズが356mmで、キャリパーは4ポッドなのでド迫力はありませんが、AMG-G63のリア330mmの1ポッド片押しにに比べれば、かなりカッコいいと思います。それから今回この作業をするにあたって、事前にブレーキラインやブレーキパッドセンサーを外してありますので、その配管(ステンメッシュホース)やパッドセンサーを殺す作業など、かなり面倒な整備が必要になります。
全て組み上がりましたので、ブレーキフルードを入れて、キャリパー内のエア抜きを行います。いつもはワンウェイバルブを使ってエア抜きをしていましたが、今回は画像のワンマンブレーキブリーダーキットというものを使ってみました。
このキットの考え方はブレーキブリーダーに付属のホースを接続し、ポンプを煽って真空状態を作り出します。真空になったところで、ブリーダーニップルボルトを緩めると、ブレーキフルードと同時に空気も抜けてくるということです。しかしポンプにオイルが入らないように配管の途中にキャッチタンクを設けて、エアーはポンプにくるが、オイルはタンクに落ちて溜まるという仕組みです。実際の作業は、この下の動画を見てください。